MATLAB 環境を変更するコマンドを記述したスタートアップファイル(startup.m)を作成してユーザのMATLABパス上に保存することで、 MATLAB環境をカスタマイズすることができます。MATLABは、起動時に startup.m ファイルが存在すれば、その設定を読み込み、有効にします。
startup.m ファイルを保存する場所は、MATLAB 起動時のカレントディレクトリ、またはMATLAB パス上のディレクトリです。 MATLAB インストール時のデフォルトの起動ディレクトリは下記の場所です。
[Windows版の場合]
ショートカットで指定しているMATLABの作業フォルダ。MATLABがデフォルトで自動的に作成する作業フォルダは、次の通りです。
・R2007a:各ユーザのMy Documentフォルダの下のMATLABフォルダ
・R2006b以前:MATLABインストールフォルダの下のworkフォルダ
[非Windows版の場合]
自動的にMATLABパスに追加される$HOME/matlabディレクトリ下、もしくは環境変数MATLABPATHで定義したディレクトリ。
■例題:Figureの軸のフォントサイズとSimulinkモデルのバックグラウンドの色を変更
startup.mという名前のファイルを作成し、下記コマンドを記述して、ショートカットで指定している作業フォルダ(Windows環境の場合)、または$HOME/matlabディレクトリ下(非Windows環境の場合)に保存します。
%Figureの軸のデフォルトフォントサイズを14に変更
set(0,'DefaultAxesFontSize',14)
%Simulinkモデルのバックグラウンドの色を変更
set_param(0,'ScreenColor','[0.6,0.6,0.6]')
またMEX-ファイル作成用オプションファイルmexopts.bat/mexopts.shなどは、セットアップすることで、プリファレンスディレクトリ、すなわち、prefdirコマンドの結果のディレクトリに標準では置かれます。なお、プリファレンスディレクトリはMATLABのバージョンに依存して、最下位ディレクトリが次のようになります。R14P3以後は、バージョンに一致した名前が付けられます。
R13.x -> R13
R14.x -> R14
R14SP3 -> R14SP3
R2006a -> R2006a
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