実現方法はいくつか考えられますが、例えば、次のいずれかの考え方によりモデリングすることができます。
1. 時間を計測したい間、1を積分する
2. 計測を開始する時間を保持し、その時間と現在時間の差分をとる
1. 時間を計測したい間、1を積分する
時間を計測したい間、1を出力する信号を作成してIntegratorブロックで積分することで、経過時間を求めることができます。
下記にパルス信号が0より大きい間、時間を計測する例を示します。
サンプル：by_integrator.mdl
この例では、Compare To Constant ブロックを利用して、信号が0より大きいときに1を出力する信号を作成しています。なお、Compare To Constant ブロックの「ゼロクロッシング検知」オプションをオンにすることで、信号が0以上となる瞬間を検知するようにしています。
また、Compare To Constantブロックの出力は、boolean型もしくは、uint8型となるため、Integerブロックが入力として受け入れることができるdouble型にData Type Conversionブロックを使って変換しています。
この方法は、比較的少ないブロックで簡単に実現することができますが、数値積分を使用して時間を求めるため、ごく微小な誤差が発生する可能性があります。より正確な時間を求めるためには、2.の方法を検討します。
2. 計測を開始する時間を保持し、その時間と現在時間の差分をとる
計測を開始する時間は、Triggered Subsystem とclock ブロックを用いることで保持することができます。この保持した時間と現在時間との差分をとることで、経過時間を求めることができます。下記にパルス信号が0より大きい間、時間を計測する例を示します。
サンプル：by_clock_trigger.mdl
この例でも、Compare To Constant ブロックの「ゼロクロッシング検知」オプションをオンにすることで、パルス信号が0より大きくなる瞬間を検知するようにしています。また、Switchブロックを使うことで、パルス信号が0より大きい間は経過時間を出力し、それ以外の間は、0を出力するようにしています。
